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ブックマーク / huyukiitoichi.hatenadiary.jp (6)

  • 会話にはルールがある──『会話の科学 あなたはなぜ「え?」と言ってしまうのか』 - 基本読書

    会話の科学 あなたはなぜ「え?」と言ってしまうのか (文春e-book) 作者:ニック・エンフィールド文藝春秋Amazon書『会話の科学』は、会話全般に光をあて、そこにどのようなルールや傾向があるかを分析していく一冊だ。我々は会話をしている時、無意識的にそうしたルールを遵守していて、(ルールを)守らないと……とがんばっていることはそうそうないが、書を読めば確かに自分がルールを無意識的に遵守していることに気がつくだろう。 あるいは、会話がうまくいかないと感じている人は、自分が認識していない会話のルールが存在することに気がついて衝撃を受けるかもしれない。ルールや会話の傾向自体は記載されてみれば、「相手が「肯定」を返しやすい質問をする」など「いわれてみればそうだな」と思うものばかりで意外なものはないのだけど、あらためて意識すると、自分がいかに複雑なことを簡単そうにやっているのかがよくわかる。

    会話にはルールがある──『会話の科学 あなたはなぜ「え?」と言ってしまうのか』 - 基本読書
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    misarine3 2023/04/12
  • 誰もが手話ができる島には、耳が聴こえないことがハンディキャップにならない共同体ができた──『みんなが手話で話した島』 - 基本読書

    みんなが手話で話した島 (ハヤカワ文庫NF) 作者:ノーラ エレン グロース早川書房Amazonこの『みんなが手話で話した島』は日では最初に1991年に築地書館から刊行された単行の、30年以上の年月を経ての文庫版である。テーマになっているのは、アメリカ・ボストンの南に位置するマーサズ・ヴィンヤード島の人々の生活についてだ。 この島では一時期、閉鎖的で外部と遺伝子が混ざりづらく、遺伝性の聴覚障害のある人が多く居住し、誰もが当たり前のように手話を使う期間が長くあった。その結果、聞こえない人も聞こえる人とまったく同じように過ごし、その差異が意識にのぼらないほどとけ合って生活する特殊な文化が生まれていた。書はその文化を数多くの証言から書き残すものだ。文化人類学者の著者はこの島の生まれであり、1980年代に当時のことを覚えている島の人たちに話を聞いて、ぎりぎり書を書き上げている。 というのも

    誰もが手話ができる島には、耳が聴こえないことがハンディキャップにならない共同体ができた──『みんなが手話で話した島』 - 基本読書
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    misarine3 2022/10/21
  • 筋萎縮性側索硬化症(ALS)を発症し、サイボーグになることを選んだ男──『NEO HUMAN ネオ・ヒューマン: 究極の自由を得る未来』 - 基本読書

    NEO HUMAN ネオ・ヒューマン―究極の自由を得る未来 作者:ピーター・スコット・モーガン東洋経済新報社Amazon ALSという病 筋萎縮性側索硬化症(ALS)という病気がある。体が徐々に動かなくなっていき、最終的には自発的な呼吸も行うことができず、意識は明瞭で、感覚も残ったままにも関わらず、目以外(こちはも最後まで残るだけで弱まっていくようだ)のすべてが動かせなくなってしまう病気で、現在治療法は皆無である。進行もはやく、人工呼吸器なしでは余命は3〜5年ほど。日ではさまざまな理由から、約7割の人が人工呼吸器をつけずに亡くなるという。 現在の日では、一度人工呼吸器をつけたら、たとえ死にたいと思ってもそれを意図的に外すことは難しい。2020年には、ALSの女性の依頼によって医師2名が薬物を投与し死に至らしめた事件も話題になった。ニャンちゅうの声優である津久井教生さんの連載を読んだこと

    筋萎縮性側索硬化症(ALS)を発症し、サイボーグになることを選んだ男──『NEO HUMAN ネオ・ヒューマン: 究極の自由を得る未来』 - 基本読書
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    misarine3 2021/06/26
  • 寿命が短くなっていく国アメリカで何が起きているのか──『絶望死のアメリカ――資本主義がめざすべきもの』 - 基本読書

    絶望死のアメリカ――資主義がめざすべきもの 作者:アン・ケース,アンガス・ディートン発売日: 2021/01/18メディア: Kindleアメリカでは今、絶望死が増えている。絶望死とは、アルコールや薬物依存による死亡、自殺の死因をまとめたもので、45歳から54歳の白人男女による絶望死は、90年には10万人中30人だったのが、17年には10万人中92人まで増えた。自殺率も、アルコール性疾患による死亡率も、薬物の過剰摂取による死亡率も増加している。 20世紀から21世紀にかけて、糧事情も改善し医療の発展があったこともあって、死亡率は改善されてきた。アメリカでも、45〜54歳の白人が心臓病で死ぬリスクは、80年代までは年平均4%で落ちていた──が、90年代には2%に鈍化、00年代には1%にまで落ちて、10年代からは逆に上がり始めた。ここでは中年の白人に限定しているが、若年層の絶望死も増えて

    寿命が短くなっていく国アメリカで何が起きているのか──『絶望死のアメリカ――資本主義がめざすべきもの』 - 基本読書
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    misarine3 2021/02/12
    寄付金募って日本から移植手術を受けに行く人もいるし何ともはや
  • 二年連続でヒューゴー賞・ローカス賞を受賞した、自省的な人型殺人警備ユニットの日常録──『マーダーボット・ダイアリー』 - 基本読書

    マーダーボット・ダイアリー 上 (創元SF文庫) 作者:マーサ・ウェルズ出版社/メーカー: 東京創元社発売日: 2019/12/11メディア: 文庫マーダーボット・ダイアリー 下 (創元SF文庫) 作者:マーサ・ウェルズ出版社/メーカー: 東京創元社発売日: 2019/12/11メディア: 文庫この『マーダーボット・ダイアリー』はマーサ・ウェルズのSFアクション連作中篇集である。上下それぞれに二篇の中篇が収められていて、特に上巻の「システムの危殆」はヒューゴー賞、ネビュラ賞、ローカス賞の各ノヴェラ部門を授賞。続く「人工的なあり方」もヒューゴー賞、ネビュラ賞を授賞と(賞的な意味で)評価の高い作品。 それにこの創元文庫版は安倍吉俊のイラストもあいまって刊行がたいへん待ち遠しかったんだけれども、読んでみたらこれが期待通りのおもしろさ! 全篇通して自分のことを一人称で「弊機」を呼ぶ人型警備ユニット

    二年連続でヒューゴー賞・ローカス賞を受賞した、自省的な人型殺人警備ユニットの日常録──『マーダーボット・ダイアリー』 - 基本読書
    misarine3
    misarine3 2019/12/15
  • 脳が進化していくどのタイミングで神が現れたのか?──『神は、脳がつくった――200万年の人類史と脳科学で解読する神と宗教の起源』 - 基本読書

    神は、脳がつくった 200万年の人類史と脳科学で解読する神と宗教の起源 作者: E.フラー・トリー,寺町朋子出版社/メーカー: ダイヤモンド社発売日: 2018/09/27メディア: 単行この商品を含むブログを見る神は脳がつくったとはいうが、だいたいの感情や概念は脳が作っとるじゃろと思いながら読み始めたのだが、原題は『EVOLVING BRAINS, EMERGING GODS』。ようは「具体的に脳が進化していく過程でどの機能が追加された時に、神が出現したのか?」という、人間の認知能力の発展と脳の解剖学的機能のを追うサイエンスノンフィクションだった。神は主題ではあるが、取り扱われるのはそれだけではない。 認知能力が増大した5つの変化 書では主に、認知能力が増大した5つの重要な段階を中心に取り上げていくことになるが、最初に語られるのはヒト属のホモ・ハビリスである。彼らは230万年前から1

    脳が進化していくどのタイミングで神が現れたのか?──『神は、脳がつくった――200万年の人類史と脳科学で解読する神と宗教の起源』 - 基本読書
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    misarine3 2018/11/11
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