新型コロナウイルスとの闘いが続く世界。ウイルスへの関心が高まっている。“敵”を知るため、インフルエンザウイルスを人工合成する手法を世界に先駆けて開発したのが河岡義裕・東京大医科学研究所特任教授だ。この手法は薬やワクチン開発の基盤にもなっている。 ――世界で初めてインフルエンザウイルスを人工合成したそうですが、どんな技術なのですか。 ◆ウイルスは遺伝子を持っており、遺伝子の配列に基づいて作られたたんぱく質で包まれたような構造をしています。その遺伝子配列を使うと、ウイルスを人工的に作り出すことができるのです。「リバースジェネティクス(逆遺伝学)法」と呼ばれています。この技術を活用すれば、ウイルスの仕組みも解明でき、ワクチンや薬の開発に役立ちます。例えば、高病原性の鳥インフルエンザウイルスのワクチンはこの技術が鍵となりました。 インフルエンザワクチンは、鶏の卵の細胞の中でウイルスを増殖させて作り
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