老いや障害による要介護者の存在は、それまでの家族の生活を一変させる。年間10万人の介護離職者がいるとされる日本において、今、注目を集めつつあるのが、家族の介護を行う18歳未満の「ヤングケアラー」たちの存在だ。両親の共働きなどの事情によって介護の負担が子供たちに向かった結果として、学校生活や心身に影響が出るケースもある。ヤングケアラーたちの現状を取材するなかで見えてきた、困難と希望とは。(ライター・中山求仁子/Yahoo!ニュース編集部) 田中まり子さん(25)=仮名=が高校に入ったばかりの頃、宮崎県に住む父方の祖父が脳梗塞で倒れ、病院に運ばれた。半身不随状態となった祖父はいくつかの病院を転々とした後、同県内の老人保健施設に入った。ここで問題となったのが、一人残された祖母の存在だった。 祖父母は長年、夫婦二人暮らしをしていたが、祖母は足腰が弱り、持病の心臓疾患のためにペースメーカーをつけてい
![ヤングケアラーとは何か――若き介護者たちの困難と希望 - Yahoo!ニュース](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/426ad8b0e96e4fcec95b529372b7765d7489868e/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fnews-pctr.c.yimg.jp%2Fr%2Fiwiz-tpc%2Fimages%2Fstory%2F2016%2F9%2F1%2F_1472707126_1472707100_11-x828-y552.jpg)