スーパーの駐車場で涼む男性。「生活を守る具体論を議論してほしい」と望む=3日午前、那覇市内 7月上旬の朝、那覇市内のスーパー。2階建て駐車場の1階に運転席と助手席のドアと窓を開けた軽自動車が止まっていた。車内には高齢の男女2人の姿が。5分たっても10分たっても車が動く気配はない。運転席の男性に声を掛けた。 男性は数日前に誕生日を迎え78歳になったばかり。妻は1学年上で、もうすぐ79歳になる。耳が遠くなり、目もあまり見えないという妻。話がかみ合わないことも増えた。「認知症だろう」という。 元々、水道関係の仕事をしていたという男性。いまは妻の面倒を見なければならないため仕事はしていない。頼みの綱は2カ月に一度もらえる2人分の年金計約22万円。つまり1カ月に使える金額は約11万円だ。 厚生労働省が今月2日に公表した2018年国民生活基礎調査によると、公的年金・恩給を受給する高齢世帯の51・1%は