【ロンドン=内藤泰朗】東芝が英国の原子力発電事業会社「ニュージェネレーション(ニュージェン)」株のおよそ60%を買収し、筆頭株主となることが明らかになった。14日にも正式発表する。日立製作所による一昨年の英国の原発会社買収に続くもので、日本の原発事業が英国で本格的に動き出す。 関係筋によると、英原発事業への新規参入をもくろむ韓国がニュージェンの株価つり上げなどに動いたため、買収に時間がかかったという。今後は韓国のほか、中露などの国営企業の参入も予想され、英原発事業の競争は一層熾烈(しれつ)になるものとみられる。 東芝は昨年末、ニュージェン株の50%を保有するスペインの電力大手イベルドローラから、同社株すべてを8500万ポンド(約145億円)で取得することで合意。さらに、仏エネルギー大手のGDFスエズから同社株を10%程度、買い受けることで合意した。 日本側は官民一体となって英国政府に働きか