「クラフテックでは総務省に登録していない人間が作業をしているのに、『点検員』が行ったと偽装して報告しているのです」 無線基地局は、電波法に基づき、一定期間ごとに各装置の「登録点検」を行わなければならない。この点検作業を行う「点検員」は、国家資格の取得などの条件を満たし、総務省の総合通信局に登録する必要がある。 ところが、クラフテックでは、人手が足りないため、入社したばかりの新人も検査を行っていたという。 新潟市の本社には「未経験者でもOK」との看板が ©文藝春秋 小誌は、クラフテックの点検担当者表と、検査後に元請けを通じてソフトバンクに提出する報告書を入手した。報告書には点検員と作業員の2人の名前が記載されているが、担当者表には別の1人の名前しか書かれていなかった。 「私が確認しただけでも、今年度、新潟で約320局、群馬で約200局、栃木で約420局と合計で不正点検は940局にのぼりました
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