フィットネスジムから会議室まで、あらゆる場所で「スウェル」(S’well)のステンレスボトルが人気を集めている。保冷効果が24時間続くという触れ込みのこの水筒は2016年、1億ドル(約111億円)の売上高を記録した。2年前の10倍の数字だ。 現在41歳のサラ・カウスがスウェルを創業したのは2010年のこと。3万ドル(約334万円)の資金は自身の預金から出した。繰り返し使えて、おしゃれで、多忙なライフスタイルにふさわしい高性能水筒の需要を感じていたカウスは、既存の水筒に勝るものを作れば、使い捨てのペットボトルを買う層をも取り込めると思ったという。 「これまでのマーケットの対象ではなかった、まったく新しい層の関心を惹くことに大きな意義を感じました」 現在、スウェルの水筒は65カ国で販売され、色、サイズ、模様などのバリエーションは200以上。カウスは会社を100%所有しており、その資産額は1億8