本記事は筆者の実体験に基づく半分フィクションの物語だ。モデルとなった方々に迷惑をかけないため、文中に登場する人物は全員仮名、エピソードの詳細については多少調整してお届けする。 読者の皆さんには、以上を念頭に読み進めていただければ幸いだ。 前回までのあらすじ 新たに始めたナスの栽培に失敗し、大量の規格外品を出してしまった僕は、市役所の農業振興課の計らいで、市が主催する夏祭りのイベントブースに出店。野菜を販売できることになった。出店料がかからず、多くの人出も見込めることから、期待に胸を膨らませてイベント当日を迎えたのだが…… 夏祭りの当日、市の担当者が用意してくれたイベントブースを訪れてみると、既に別の農家がブースに陣取っていた! さらにその農家は大量の野菜が並べており、全てが激安価格。「安売り大魔王」とのバトルで窮地に陥った僕は、仕返しとばかりに思い切った「値引き販売」を断行。周りの農家もこ