www.chikumashobo.co.jp 2017年11月に出た、いしわたり淳治10年ぶり・2冊目の小説集。 公式サイトでは「“超”短編小説」と謳われているが、僕くらいの世代だと「ショートショート」という呼び方がしっくりくる。星新一とか筒井康隆とか眉村卓とか。よく読みました、昭和の時代に。 ただし、いしわたり淳治のこれは、もっと手が込んでいる。10年前のデビュー作もそうだったが、「そうか、ショートショートというジャンルを今の時代においてもっとも鋭く新しいものとしてアップデートするとこうなるのか」と、唸るほかないおもしろさ。 うまいなあ、と一本一本読み進むたびに思う。おすすめです。 ショートショートというジャンルは今も残っているけど、それで名を成している作家、というとぱっと浮かばない、ということは、今この分野はこの人の独壇場だとも言える。 現に、10年前のデビュー作『うれしい悲鳴をあげて