【ニューヨーク=松下佳世】北朝鮮が発射したと主張している「人工衛星」について、北朝鮮が加盟している宇宙物体登録条約などに基づく国連への情報提供を行っていないことが分かった。国連事務総長報道官が、9日の会見で明らかにした。 宇宙物体登録条約は、宇宙物体が地球を回る軌道上などに打ち上げられた場合の「できる限り速やかな」登録を、国連事務総長に対して行うよう義務づけている。宇宙条約でも、宇宙活動の実施状況や結果の報告義務がある。 北朝鮮は発射直前の今年3月に両条約に加盟。今回の打ち上げで「人工衛星を軌道に進入させることに成功した」と発表しており、朴徳勲国連次席大使も7日、記者団の質問に物体の登録を「したと思う」と話していた。