自民党総務会長の野田聖子氏が「少子化対策は妊娠中絶問題から」と発言したことが、朝日新聞(2013年2月23日、デジタル版)で報じられて話題になった。同紙によれば、野田氏は以下のように発言したのだと言う。微妙な問題なので、全文を引用する。 「年間20万人が妊娠中絶しているとされるが、少子化対策をやるのであればそこからやっていかないと。参院選後に党内の人口減少社会対策特別委員会で検討してもらうつもりだ。堕胎を禁止するだけじゃなくて、禁止する代わりに例えば養子縁組(をあっせんするため)の法律をつくって、生まれた子供を社会で育てていける環境整備をしなきゃいけない」。 要は、人工妊娠中絶(以下、中絶と言う)が少子化の原因のひとつとなっているので、それを禁止し、禁止した場合の対策を検討していきたい、と言っているわけだ。なんとなく、もっともらしく聞こえるかもしれない。だが、野田氏の議論は、中絶をやめさせ
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