編集部から:本連載では、IT業界にさまざまな形で携わる魅力的な人物を1人ずつ取り上げ、本人の口から直接語られたいままでのターニングポイントを何回かに分けて紹介していく。前回までは、ジュニパーネットワークス社長の細井洋一氏がバイテル・ジャパン社長に就任するまでを取り上げた。今回、初めて読む方は、ぜひ最初から読み直してほしい。 前回紹介した通り、バイテル・ジャパンの業績を大きく伸ばした功績を買われ、1987年に30代前半の若さで同社の代表取締役社長に就任した細井氏。その後も積極的に同社のビジネスを拡大していったが、意外にも社長の座に就いたが故の苦労も多かったという。 「就任直後は周囲から『社長、社長』と言われて、ちょっと気分が良かったりしましたけど、問題はその後でしたね」 やはり社長に就任して、何らかの心境の変化はあったのだろうか? 「それまでは社長が上にいて、自分はその下でやんちゃ小僧として