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ブックマーク / 7oku.hatenablog.com (15)

  • もしも桃太郎が精神論だらけだったら - ナナオクプリーズ

    昔々あるところに、おばあさんが「こうすればキレイになるんだ」と言いながら炎天下で水も飲まずに洗濯をしていると、川上からドンブラコ矯正ギブスを着けた桃が流れてきました。 これは貴重な桃だと思っておばあさんが家に持ち帰ると、山からうさぎ跳びをしながら帰ってきたおじいさんはこう言いました。 「おばあさん、ちょっとこの桃をナタで切っておくれ」 「そんな、私には切れませんよ、こんな大きな桃」 「違うんじゃよ。切れないという姿勢だから切れない。鼻血を出して倒れようが切れるまでやる。そうすればこれから先、もう二度と切れないなんてことは言えなくなる」 おばあさんが死にかけながら切った桃からは赤ん坊が生まれ、桃太郎と名付けられました。 桃太郎はすくすくと育ちましたが、おじいさんは「もっと育て! 明日までに10cm身長を伸ばせ! 努力だけが成功を呼ぶんだ!」と言い続け、かえって桃太郎の成長は伸び悩みました。

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    mitukiii 2015/09/30
  • サブカルだらけの桃太郎 - ナナオクプリーズ

    昔々ある高円寺の1LDKに、おじいさんとおばあさんが同棲していました。結婚はしていません。 おじいさんが山の隠れ家風カフェに、おばあさんが川へ一眼レフを持って日常を切り取りにいくと、川上から大きな桃がヴィレッジヴァンガードヴィレッジヴァンガードと流れてきたので、おばあさんの黒縁メガネがキラリと光りました。 「まあ、なんて飾りがいのある桃なのかしら。中をくりぬいて間接照明にして、あとでインスタグラムにアップしましょう」 よくわからないお香が焚かれた部屋に桃を持ち帰って割ってみると、中から大きな赤ん坊が現れました。 「ねえナンシー(あだ名)、この子の名前、桃から生まれたから桃太郎っていうのはどうかな?」 「そのセンス、松尾スズキっぽい(笑)」 それから桃太郎はすくすくと育ち、青春時代をオーケンに捧げたかいもあって立派な好青年になりました。ある日、桃太郎は二人に言いました。 「今日まで育ててくれ

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    mitukiii 2015/04/27
  • 日本がすごい桃太郎 - ナナオクプリーズ

    昔々あるところに、おじいさんとおばあさんがいました。ふたりとも百歳を超える高齢でしたがまだまだ元気。日は世界でも屈指の長寿大国だからです。 おばあさんが世界最高水準の性能を持つ国内メーカー産の全自動洗濯機を使うための水を川へと汲みに行き、その際ついでに川の水を飲みました。水道水が飲めない国も多い中、日の水の衛生管理は徹底されていました。 すると、川上から大きな桃がドンブラコ、ドンブラコと流れてきました。おばあさんはそれを拾うと、交番に届けました。落としたものがきちんと落とし主に戻ってくる。日人の優れた倫理観はおばあさんにも脈々と受け継がれていたのです。 帰り際、おばあさんはコンビニに寄り、「夜になったら店を閉めるような国ばかりの中、二十四時間いつでも買い物ができて便利なサービスが安価で使えて接客が礼儀正しい店がたくさんある。日のサービス業は当に素晴らしいわい」などと言いながら、お

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    mitukiii 2015/01/05
  • 百合だらけの桃太郎 - ナナオクプリーズ

    昔々あるところにおばあさんとおばあさんがいました。 二人はかつて同窓で学んだ仲であり、周囲から見ればまるで姉妹のように仲睦まじい二人は互いに密かな恋心を募らせていたものの、折しも人間と鬼による争いが後を絶たない時代、とても学生恋愛、それもまだまだ周囲からの視線の冷たかった同性愛などしていられる雰囲気ではありませんでした。伝えられぬ恋慕の情を抱えたまま卒業と共にそれぞれの道を歩み始め、互いに男性を伴侶に持ち歳を重ねて皺を刻み生きてきた二人でしたが、突如攻めてきた鬼達の群れにそれぞれの夫を練り殺されてしまい、悲しみに打ちひしがれたまま向かった墓参りの場で運命の再会。半世紀ぶりに花開いた老いらくの恋は加速度を付けて燃え上がり、気がつけばメチャ百合キメこんでいた二人は天国のおじいさん方に少しの申し訳無さを抱きつつも、失われた青春を取り戻すようにごくごく自然な流れで同棲を始めたのです。 おばあさんが

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    mitukiii 2014/11/07
  • ブラック企業だらけの桃太郎 - ナナオクプリーズ

    『川での洗濯スタッフ(幹部候補)大募集! 一気に大量50名採用! お年寄りが元気に活躍するアットホームな職場です』 広告に惹かれて入社したおばあさんを待っていたのは、月180時間の残業でした。 おばあさんが川で働き始めて半年ほど経った頃、川上から大きな桃がバーミヤンバーミヤンと流れてきたので、おばあさんは精神科にいく決意をしました。しかしそれはおばあさんが過労から見た幻覚ではなかったのです。 持ち帰った桃を割ってみると、中から赤ん坊が生まれたので、桃太郎と名づけました。おじいさんは鏡に向かって「今日も一日がんばるぞい!」と連呼していました。 たくましい青年に育った桃太郎は、おばあさんに言いました。 「おとぎ話に新たな『やりがい』を創造し、この世界に『貢献』したいーー。ONI TAIJI is HAPPY。そんな気持ちから私は『まごころ鬼退治』を提案することにしました」 おばあさんからお手製

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    mitukiii 2014/10/24
  • J-POPによくある歌詞だらけの桃太郎 - ナナオクプリーズ

    昔々、おじいさんとおばあさんが都会の人混みの中でいつしか自分を見失いそうになっていました。 おじいさんが山へ芝刈りに、おばあさんは川へ洗濯にいくと、川上から大きな桃がひとりじゃないひとりじゃないと流れてきました。 「この桃と巡り会えたのはきっとキセキなんだね。永遠に約束するよ、家に持ち帰ってべると」 持ち帰った桃を割ってみると、大きな希望と夢と愛しさと切なさと心強さと赤ん坊が現れました。 「会えない時もずっとこの思い絶やさぬようにという意味を込めて、桃太郎と名づけましょう」 すくすくと育った桃太郎はある日、おじいさんとおばあさんに向かって言いました。 「ずっと迷惑をかけてきたけど 育ててくれた親にマジ感謝 鬼ヶ島に向かって誓ったんだ お前を絶対離さねえ」 きび団子をもらった桃太郎は【ナンバーワンよりオンリーワン】と書かれた旗を掲げて、臆病な自分を乗り越えて鬼退治へと小さな一歩を今確かに踏

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    mitukiii 2014/10/17
  • 桃太郎をヒップホップ調にしてみた - ナナオクプリーズ

    『桃太郎 is RAP』 昔々あるところGrand Mother 洗濯してたんだ ここRiver すると川上からドンブラコ 婆さんビックリ視界Black out BigなPeach 婆さんはBitch 思わずWashの手を止めDash 持ち帰ったそのサイズはHeavy 割ってみりゃなんと中からBaby 早速命名「桃太郎」 名前はSimple is Bestだろう スクスク育って気がつきゃ青年 ある日ジジババの前で宣言 人々を襲う鬼のViolence もうガマンできねえ 耐えられん 行ってきますぜ鬼退治 このままじゃみんな一大事 男の決心 黙って見送る みんなのHero まさにMIracle 俺は岡山生まれ 農村育ち 掲げた旗には「日一」 命をかけた戦いが始まる 道すがら出会ったAnimal お腰につけたきび団子 絶対これべたい断固 くれたらお供をいたしましょう 地獄の果てまでI wil

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    mitukiii 2014/10/16
  • クソリプだらけの桃太郎 - ナナオクプリーズ

    昔々、あるところにおじいさんとおばあさんがいるのは、おじいさんとおばあさんがいない人に対して不謹慎だと思います。 おじいさんが山へ柴狩りに、おばあさんが川へ洗濯に行くと、川上から大きな桃がドンブラコドンブラコと流れてきました。 「ネタ乙。川上から大きな桃が流れてくるなんて普通ありえない」 家に持ち帰って桃を割ってみると、桃の中から赤ちゃんが生まれてきたことくらい私は小学生の頃から気付いてましたけど? 「桃から生まれたから、名前は桃太郎にしましょう」 「それは桃から産まれなかった人は桃太郎と名乗ってはいけないということか?」 すくすくと育った桃太郎は、ある日おじいさんとおばあさんに言いました。 「おじいさん、おばあさん。僕は鬼ヶ島へ鬼退治に行ってきます」 「そんなことよりきび団子の真実を知ってください!」 桃太郎が鬼ヶ島ヘ向かっていると、向こうから犬がやってきました。 「桃太郎さん桃太郎さん

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    mitukiii 2014/10/16
  • リアクション芸だらけの桃太郎 - ナナオクプリーズ

    「それじゃおじいさん、私は川で洗濯をするから、絶対後ろから押しちゃいけませんよ。いいですか、絶対押しちゃいけませんからね」 おばあさんはおじいさんに釘を差しました。この日の川の水温は51℃。おばあさんはアチアチと言いながら洗濯をしていました。 なお、なぜかおばあさんはすでに水着姿でした。 「わかっとるよ、おばあさん。おや、川上から流れてくるあれはなんじゃ?」 おじいさんが動いた瞬間、足がおばあさんの背中にぶつかり、おばあさんは川の中に突き飛ばされてしまいました。 「あっ、あぢゃぢゃぢゃ! 熱いっ、ああーっ! こ、殺す気かー!!」 たまたま用意していた氷を身体に塗って事なきを得たおばあさんは、ドンブラコと流れてきた生煮えの巨大な桃を拾うと、二人で桃を割ってみることにしました。 「桃の中身はなんだろなゲーム!」 そう言うと桃に丸い穴を開けたおじいさん。おばあさんはそこにおそるおそる手を突っ込み

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    mitukiii 2014/01/06
  • もしも桃太郎がジャンプで連載されていたら - ナナオクプリーズ

    おばあさんが川で洗濯をしていたら、川上から大きな爆発音がしました。 巨大な桃が空から降ってきたのです。持ち帰った巨大な桃を切ると、中から赤ん坊が出てきました。 「桃太郎」と名付けられた赤ん坊は、普段は柴刈りをする温厚な老人、しかしその正体は格闘技の達人でありかつて伝説の暗殺武術「岡山拳」の伝承者として恐れられていたおじいさんから猛特訓を受けながらスクスクと育ちました。 パンチに残像が出てくるようになった頃、おじいさんが何者かの襲撃にあって亡くなりました。鬼が村を襲ってきたのです。 鬼の魔の手がおばあさんに伸びたとき、桃太郎の中にある『血(ちから)』が覚醒(めざ)め、おじいさんからの絶対使わないようにという教えを破って伝説の奥義を繰り出しました。 「岡山拳・必殺奥義――『鈍舞羅虎(どんぶらこ)』!! 吹っ飛ばされる鬼。そして桃太郎は自分の中に凶暴な血が流れていることに気づき始めるのです。ここ

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    mitukiii 2013/12/23
  • 俺の猪瀬がこんなにボーイズラブなわけがない - ナナオクプリーズ

    2013-12-20 俺の猪瀬がこんなにボーイズラブなわけがない BL 猪瀬◯樹は目を覚ますとベッドに拘束されていた。なぜかパンツ一丁であった。 どうしてこんなことになっているんだ? 自分の身に何があったのか、猪瀬は思い返してみた。都知事の座を退いて一ヶ月、自らの足元をすくったあの五千万円の話題も巷ではすっかり沈静化し、一都民としての再出発に奮起したばかりである。 「ど、どうなっているんだこれは。誰だこんなことをしたのは!」 そのとき、扉がガチャリと音を立てて開いた。 そこから入ってきたのは、ひとりの老人。そう、猪瀬にとってはすっかり見慣れたあの顔である。 「やあ、猪瀬くん」元々都知事の男が口を開いた。 「い、石原さん! これは一体どういうことなんですか?」 「君も知っているだろう。今、都政は都知事選の準備で大あらわだ。経験者だからわかるだろうが、都知事選というのはどうも金がいるんだ。数十

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    mitukiii 2013/12/20
  • 死語だらけの走れメロス - ナナオクプリーズ

    メロスはプッツンした。必ず、チョベリバな王を除かなければならぬと決意した。 結婚式を間近に控えた妹を持つメロスは、このアベックに贈るトレンディな衣装を買うためにシラクスの街へこにゃにゃちわー。シラクスの街にはメロスのマブダチのセリヌンティウスがいた。 しかし、街の様子がなんだかブルー。 「王様は人を信じられなくなり、逆噴射して街の人間を次々と首チョンパするようになったのです」 「そんなバナナ。なんという困ったちゃん」 怒ったメロスは城まで行ったが、逆に捕まえられてしまい王の前に連れて行かれた。王様はメロスに死刑を言い渡した。 「逝ってよし」 「冗談はよしこちゃん! ちょっとタンマ。村でムチムチプリンな妹が結婚式を控えている。三日だけ待ってくれ。その間、友人のセリヌンティウスを人質に置いていく……セリヌンティウス、人質になってくれるか」 「なーるほどザ・ワールド秋の祭典スペシャル。わかった、

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    mitukiii 2013/12/01
  • 続・Amazonで嫌がらせを受けている話 - ナナオクプリーズ

    以前投稿した「Amazonで嫌がらせを受けている話」の続きであり、結果になります。 前回の記事を読むのが面倒くさい!という人のために三行で説明すると、 ・Amazonで発売されている自著の電子書籍のレビューの中に、「表紙の画像が無断使用。イラストの作者も言っていた」というコメント&★1つが。 ・表紙のイラストは無料素材サイトで正規の手順を踏んで手に入れ、規約を守りながら使っているもの。イラストの作者の方に事実誤認があったか、もしくは何者かによる嫌がらせ目的の可能性がある。 ・レビューの違反報告&削除申請を出しつつ、イラストの作者の方と連絡を取る。 これが問題のレビュー。 イラストの作者と連絡を取った結果 表紙イラストを描いたのはマフィン氏というイラストレーターの方。記事の投稿後、早速連絡を取りました。数通のやりとりを交わした結果を報告します(メールの内容を一部引用し、記事として書く許可は得

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    mitukiii 2013/12/01
  • 制約だらけの桃太郎 - ナナオクプリーズ

    制約:「桃」「おじいさん」「おばあさん」「犬」「猿」「キジ」「鬼」「きびだんご」「山」「柴刈り」「川」「洗濯」「どんぶらこ」「日一」「家来」「宝」の使用禁止 昔々、あるところに高齢の男性と高齢の女性が住んでいました。高齢の男性が周囲より標高の高い地形へ剪定作業に、高齢の女性が細長い地形に絶えず水が流れる場所で衣類の汚れを排除していると、上流から大きな学名Amygdalus persicaが大仰な擬音と共に流れてきました。 「こんなに大きなAmygdalus persicaは見たことないわ。これは良いみやげになるわね」 高齢の女性はその時折お尻の隠喩として使われる果物を持ち帰り高齢の男性と二人で割ってみると、中から元気のいい男の子の赤ん坊が飛び出して来ました。子供がいなかった高齢の男性と高齢の女性は大喜び。シロップ漬けの缶詰にすると美味しいそれから生まれた子供だったので、それらしい名前を付

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    mitukiii 2013/11/26
  • Amazonで嫌がらせを受けている話 - ナナオクプリーズ

    今年の九月にAmazonで販売を始めた僕の二冊目の電子書籍、「よいこの有害図書」。 よいこの有害図書 作者: 星井七億 出版社/メーカー: ナナオクプリーズ 発売日: 2013/09/02 メディア: Kindle版 この商品を含むブログを見る 見ての通りのセクシーな表紙。これが問題になろうとは……。 販売後はみなさんの応援もあって電子書籍ランキングのベストセラー部門や総合ランキングで1位を取らせてもらったり、11月現在、約3000部近く売れています。 Amazonのレビューは2.5と、まさに賛否両論といった具合です。 内容に好き嫌いが激しく別れてしまうのは仕方ない、というか自分らしくて面白いなと思うのでそれはいいんですけれど、1つ星レビューの辛辣な意見の中にひとつだけ、どうしても納得のいかないレビューがあるんですね。はっきり言ってしまえば、嫌がらせ以外の何物でもないレビューです。 無実の

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    mitukiii 2013/11/26
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