京都の観光公害は依然として解決されていない。この状況を受けて、インターネット上には「京都市電を廃止したのは間違いだった」などの意見が出ている。 京都の観光公害は依然として解決されていない。この状況を受けて、インターネット上には「京都市電を廃止したのは間違いだった」などの意見が出ている。 京都市電が全廃されたのは1978(昭和53)年だ。総延長68.8kmという日本最大の路面電車網を持っていた。存廃議論が本格化したのは、1965年の京都市の交通事業審議会の答申以降である。この答申では、京都市の将来的な交通体系として 「高速鉄道とバスへの移行が望ましい」 とされている。審議会がこの答申に至った理由は ・交通渋滞が路面電車の定時性を低下させていた ・ドーナツ化現象が起こっていた ことのふたつである。 1960年時点、京都市の人口は市電外周外が約65万人であるのに対し、外周内は約64万人で、外側の