5月と6月にニホンジカの幼獣が5頭持ち込まれました。 季節繁殖動物のニホンジカは,ちょうど出産の時期です。 さて,巣立ち雛の誤認保護(誘拐)は,だいぶ知られてきたように思いますが,ニホンジカでも誤認保護が多いことを知っているでしょうか? なぜニホンジカで誤認保護が起きるのか,想像できない方も多いと思います。 「保護しなきゃ」と誤解されてしまう大きな理由は,ニホンジカの生態があまり知られていないためにあります。 生まれてしばらくの間,ニホンジカの幼獣は母親に茂みなどに隠され,地面でじっと伏せて母親が授乳に来るのを待ちます。 母親は幼獣から離れて採食に出かけます。 授乳は1日に3回くらいになるそうです。 地面に伏せている幼獣を見つけた人が「お母さんとはぐれたんじゃないか・・・」「うずくまって可哀そう」「このままじゃ死んじゃう」と思って,連れ去ってしまい,誤認保護が起こります。 人に育てられた動