ボクは今、花屋で花と自然に囲まれながら疑似の森林浴をエンジョイしている。 都会では鬱屈としたアルティメットコンクリートジャングルでアルティメット精神が摩耗した日々を過ごしているので、たまの休日にはこうして花たちと戯れ、あらゆる人間関係、マウンティング行為、将来の不安から解放され、ヨダレを垂らしながら恍惚の表情を浮かべたい。これが俺のホリデーズスタイルであり、デファクトスタンダードなのだ。 そんな静寂の空間の中で安らぎのひと時を過ごしている中、不意に「ゴトン」という鈍い音が鳴った。 ― 目の前にいる佐々木希に似た女性が携帯を落としたのだ 瞬間、マサチューセッツも恐れ震え上がるボクの高性能演算装置がこのような問いを叩きつけた。 「この携帯を拾うかどうか?」 「このリラックマのカバーをしてる携帯を拾うべきなのか?」 普通に考えれば、落とした携帯は拾う。 困っている人を助けるのが俺のホリデーズスタ
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