さて、まずは私の自己紹介からさせていただきます。 都内某所で50年以上続く貸本屋を引き継ぎ、早7年が過ぎました。 ゆたか書房店主、マリと申します。 貸し賃はマンガ一泊80円~、超過料金は1日につき20円・・・。 20年前と同じ料金設定をそのまま続けているこの店、 まさに「儲からぬことこの上なし!」 お客さんから頂くお金は、すべてこの店の家賃、仕入れ、光熱費で消え、 つまりは無銭労働を7年以上も続けてきたというのだから、 資本主義社会にあるまじき異常な店、異空間と言えるでしょう。 「もうやめたい」「でも、やめないでと言ってくれる人がいる」 「店を畳むには勿体無い歴史がある」と、せめぎ合う気持ちは山ほど。 そうして、自分の本業で支えることによって、 なんとかこの店を持ちこたえさせてきたわけです。 というわけで、今回は、 私がなぜこの店を引き継いだのかをお話をしていこうと思います。 当時、私はこ