EU=ヨーロッパ連合は、23日、ブリュッセルで外相会議を開き、イラン産の原油や石油関連製品について、域内への輸入を禁止するほか、核開発の資金を提供しているとみられるイラン中央銀行の資産を凍結して一部の取り引きを停止するなど、イランに対する制裁を一段と強化することで合意しました。 これに対して、イラン側は、原油の主な輸送路となっているホルムズ海峡の封鎖も辞さない構えを見せており、今後どのような対応をとるのか注目されます。 ホルムズ海峡を巡る緊張の背景に何があるのか、テヘラン支局の禰津博人記者が解説します。 疲弊する国内経済 「朝、目が覚めたら突然、物価が何倍にもなっている。それが今のイランです」先日、首都テヘランで話を聞いた女性は、最近の物価高について強烈な不満を口にしました。 長引く経済制裁のなか、政府は生活必需品への補助金の廃止などに踏み切り、肉や卵などは2〜3倍、ガソリンは4倍、