「だるまちゃんとてんぐちゃん」など、3世代にわたって読み継がれてきた作品で知られる絵本作家、かこさとし(加古里子)さん(91)は、今回の衆院選に注目している。「戦後72年、(日本人が)ちっとも進んでいないのか、いい線に来ているのか。市民の力が本当にあるのか、結果に関心を持っている」 昨年8月、民主主義について子どもに伝えるため約30年前に書いた絵本「こどものとうひょう おとなのせんきょ」が復刊されたかこさん。衆院選は「日本人の、世界に対する見方、考え方、把握の仕方がくっきりと出るだろう」と話す。「いまの日本の社会には怪しい雲があるなあと思う。昔の歴史が繰り返されるのではと危うく思っている」 大人の言いなりでなく、子どもが特性を生かし、自ら賢く道を切り開いてほしいと励ます思いを込めた「だるまちゃんシリーズ」は今年、刊行開始50年。これまで8冊が刊行された。来年1月10日には4年ぶりに新刊が3