ブラジル、パンタナール大湿原のポルト・ジョフレでのこと。2017年10月の特に暑いある日の午後、2頭のジャガーの姉妹メドロサとジャユが水を飲みに川へ降りていった。 だが、コリッショ・ネグロ川の水にたどり着く前に、オオカワウソが不機嫌そうに大きな声をあげた。 オオカワウソは、食物連鎖の頂点に君臨する捕食者で、パンタナールでは「川のジャガー」と呼ばれることもある。実際、今回の対決では、オオカワウソが大声を出して素速く動いたため、本物のジャガーはいったんすごすごと引き返した。(参考記事:「太古の巨大カワウソ、水辺の支配者か、最新研究」) 「姉妹の母親パトリシアは、ワニの一種であるカイマンを狩る優秀なハンターですが、オオカワウソに立ち向かった記録はありません」と野生のネコ科動物の保護団体「パンセラ」でジャガー・プログラムの活動責任者を務めるラファエル・ホーゲステイン氏はブログに書いた。(参考記事: