まったく収束の兆しがない“新型コロナウイルス”は、経済面に深刻な影響が現れている。なかでも航空業界への打撃は凄まじく、全日本空輸(ANA)の国際線運行本数は前年に比べて8割減(10月時点)。今後も旅客数の回復が見込めず、ANAホールディングスの2021年3月期の連結純損益は、5100億円の赤字になる見通しだ。 【画像】新型コロナ対策のためマスクを着用するANAのCA 同社は支出を抑えるために、創業後初めての“冬のボーナス全額カット”や、賃金の削減など、苦渋の決断が続いている。 もちろん、渦中の客室乗務員(CA)たちの不安は尽きない。ANAの正社員CAとして働く斉藤麻衣さん(仮名・30歳)は「フライト数はほとんど戻っていない」とため息をつく。 「私個人のスケジュールでいえば、今月は国内線に3日の搭乗のみでした」 彼女は働けないフラストレーションも溜まっているが、それ以上に収入面の心配が大きい