ひとは、何かと意味を求めたがる生き物である。数字にすら意味を与える。これはある意味、人間の性(さが)のようなものである。たとえば、太古の東洋における数のイメージは、次のようなものだったであろう。 「タオの始源には、あの混沌(カオス)があった。それを一としよう。その一から陰と陽が生じた。それを二としよう。そしてこのふたつの間から三、すなわちこの世のすべてのものが生まれたのだ。」(加島祥造著『タオ』筑摩書房、第四十二章より) 起業においても、この見方は、維持されるとみる。たとえば、ひとりの人が、起業を考えたとしよう。確かに、起業はひとりでもできる。ひとりの方が自由であり、面倒くさい交渉がいらない分、楽であるといえる。SOHOなどをする大きな理由のひとつが、ひとりでも仕事ができることが上げられよう。マイクロビジネス(スモールビジネス)や小さいお店ひとつで商売するときには、ひとりで結構運営できるだ