独立行政法人情報通信研究機構(NICT)は1日、平面上に3次元(3D)映像を映し出す技術の開発に成功したと発表した。奥行きのある立体映像を正面から見る3Dテレビとは異なり、テーブルに浮かび上がる立体映像を座ったまま見られるのが特徴。特殊な眼鏡はいらず、同時に大勢で見ることができる。 NICTの吉田俊介研究員らによると、円すい形のアクリル製光学素子の側面に釣り糸を巻き付け、光が垂直方向に広がるよう工夫。これを透明なテーブルの下に逆さに置き、さらに下からプロジェクターの光を照射すると、テーブル上に3D映像が浮かび上がり、いろいろな角度から違った映像が見られる。 実験では直径約20センチ、高さ約10センチの光学素子と、96台の小型プロジェクターを使用。周囲120度からおもちゃの車やアヒルなどの3D映像を見ることに成功した。今秋には3D動画の実験を行うという。吉田研究員は「画質をより鮮明にし、