日本原子力研究開発機構の高速増殖原型炉「もんじゅ」(福井県敦賀市)で燃料交換装置が炉内に落下したトラブルで、落下した装置を引き抜くための追加工事や試験などの復旧作業に、新たに約9億4千万円の追加費用がかかることが4日、わかった。 機構によると、1月28日にもんじゅの復旧作業について東芝と契約した。復旧作業では、炉のふたにひっかかった燃料交換装置を取り外すのに必要な機器を新たに設計・製作したり、外した燃料交換装置を分解調査したりする。 もんじゅにはこれまで約9千億円の費用がかかっている。運転開始後の1995年に冷却材のナトリウムが漏れる事故を起こした後、事故現場を撮ったビデオを改ざんしたことなどが発覚して批判を受け、長期間停止していた。 昨年5月に運転を再開したが、第1段階の試験終了後の8月末、燃料交換に使う「炉内中継装置」(重さ3.3トン)を原子炉に落とした。装置の一部が落下の衝撃で