トヨタ自動車の人気ハイブリッド車「プリウス」が11年に全国で盗まれた台数が514台と、09年の19倍に急増していることが警察庁などへの取材で分かった。エコカー人気に乗じ、転売目的で狙われやすくなったと捜査関係者は分析している。電子ロック式盗難防止装置「イモビライザー」を解除する機器「イモビカッター」が出回っていることも一因と見て、警察当局は警戒を強めている。【岡大介】 警察庁や損保業界団体などのまとめによると、プリウスの盗難台数は09年は27台だけだった。しかし、10年は前年比約8倍の209台、11年は同約2.5倍の514台に上った。日本自動車販売協会連合会などのまとめでは、プリウスの11年度の国内新車販売台数は約31万台で、3年連続で車種別1位。人気の高まりや流通量の増加に伴い、転売目的の盗難が増えたとみられている。