NHKプロデューサー、尾関憲一さんは前回のインタビューで、「ポップ」と「コア」を分ける「ミラクルライン」を見つけることが重要だと語ってくれた。コアな人には「それ、自分にはわかるぜ」と感じさせ、それ以外の人たちには「なんだかよくわからないけど、でもおもしろい」と思わせるギリギリの境界線。 ただ、NHKが組織である以上、まず最初はアイデアを企画会議で通さなければならない。それはそれで難しそうにも思えるのだが、いつもどうやって説得している? 自分が本当におもしろいと思うものだと、人に対しても説得力を持って強く訴えられるじゃないですか。だから自信がある以上は、難しさは少ないように思います。逆に表層的な情報だけをつかんできて「おもしろそうだ」って言ったとしたら、それは受け売りですからインパクトが薄い。 僕の企画だけではなく、人の話を聞いていてもそう感じます。「あっ、この人、本気でこれをおもしろがって