不思議な見た目から水族館でも人気で、たくさんの人に愛されているマンボウ。人とのつながりも深く、食用としても親しまれてきましたが、およそ90年前には意外な形で利用されていたことがわかりました。マンボウの軟骨を丸く削り、子どもたちが「スーパーボール」のようにして遊んでいたというのです。実際に「軟骨ボール」を作って検証した研究者に聞きました。 ことの発端は、人気テレビ番組の「探偵!ナイトスクープ」(朝日放送テレビ)に寄せられた依頼でした。依頼者は、他界した祖父から聞いていた、ある話が気になっていました。 依頼者の祖父は、幼少期を佐賀県北部の呼子町(現在の唐津市)の漁村で過ごしました。そこの子どもたちはマンボウ類が浜に打ち上げられたり、漁網にかかったりすると、その軟骨をもらい、ボール状にして弾ませて遊んでいたというのです。スーパーボールが普及する前の1920年代後半ごろの話ですが、マンボウの「軟骨