中国、ロシア両軍の爆撃機が7月下旬、編隊を組み尖閣諸島(沖縄県石垣市)上空を領空侵犯する動きを見せ、航空自衛隊3基地の戦闘機が緊急発進(スクランブル)していたことが27日、分かった。複数の政府関係者が明らかにした。日本政府は爆撃機の行動を極めて特異な事例とみて、中露両政府の意図などを分析している。 中露の爆撃機が尖閣諸島上空を領空侵犯する動きを見せたのは7月23日。中国軍のH6爆撃機2機と、露軍のTU95爆撃機2機が竹島(島根県隠岐の島町)周辺の上空で合流した後、編隊飛行で南西に向かった。対馬海峡上空を抜けて東シナ海に入った後、尖閣諸島に向けて針路を取った。 これに対し、空自は築城(ついき)基地(福岡県築上町)、新田原(にゅうたばる)基地(宮崎県新富町)、那覇基地(那覇市)から戦闘機が緊急発進し、針路変更を促した。中露爆撃機は尖閣諸島から約90キロ北東にまで迫る北緯27度線周辺で二手に分か