トヨタ自動車豊田章男会長の「今の日本は頑張ろうという気になれない」という発言が話題になっている。メディアの囲み取材で語った発言が切り取られ、拡散したことで、SNSや一部メディアで議論が広がった。そのうちいくつかで「国交省批判、日本批判ではないか」という論調にまで発展しているが、しかし、豊田会長の発言とその文脈を読むと、「メディア」へ向けた言葉であることが分かる(そのメディアが曲解して拡散の一部を担っているのだから目も当てられない…)。トヨタを中心とした自動車産業が日本経済の大黒柱であることは大前提として、この発言はどういう文脈で出てきたものか、真意はどんなところにあるのか、以下、状況の整理と、自動車情報専門メディアとしての見解を記します。 文、写真/ベストカーWeb編集部 ■「強いもの」を叩くよりも、「その力をどう使うか」を考えてほしい まず簡単に、今回の発言の状況を整理する。 今回話題と