マンションの杭の問題が大きく取り上げられている。データの偽装については、もうなんでこんなことが杭の施工で行われてしまったのかか信じられない想いだ。このデータ偽装をした担当者のしたことは、ほとんど建設業界に対する信頼を失わさせる「サボタージュ」、「テロ」だ。耐震偽装以来、建築業界への信頼性が大きく失われる事件が再び起こったことは誠に反省すべきことだ。 その上で、建築に関わる上で、2つのことは理解しておくべきだと私は考える。すくなくともこの事件の報道の前提となるべき建築の常識である。 大変残念ながら、建築物の施工において完璧というのはなかなかない。多くの人が関わり、多層の指揮命令系統が入り乱れ、工業製品から木材まで多くの部品が「現場」において組み立てられる。これは、仮に一社で(たとえば昔々の中国の公社のような国営企業ででも)川上から、施行の現場まで全部を施行できたとしても、状況は変わらない。部