中国では、鉄鋼や石炭といった過剰な生産能力を抱える業界で国有企業の経営が悪化し、賃金の未払いに対する抗議デモが相次いでいます。内陸部の陝西省で17日起きたデモでは、警察が参加者を殴るなど力で抑え込み、当局の対応に批判の声が上がっています。 地元政府は18日、国有企業の幹部らが解決策を検討していると発表しましたが、ネット上では「給料の支払いを求めただけで暴力を受けるなんて人権が守られていない」などと批判の声が上がっています。 中国では今月中旬にも東北部の黒竜江省で、国有の石炭企業の従業員が給料の支払いを求めて大規模なデモを行っています。中国の当局にとっては社会の安定を維持しながら、こうした業界の再編を柱とする構造改革をいかに進めていくかが課題になっています。