「アベノミクスの弊害だ」と、一部の経済評論家たちがささやき始めている。 大手居酒屋チェーンのワタミが1996年の上場以来、初の赤字転落。8日発表の決算では純損益が49億円の赤字で、前年と比較すれば84億円のマイナス。その一因となったのが、人手不足による相次ぐ店舗閉鎖とされる。 ワタミは、若いアルバイトを低賃金で社員並みにコキ使ってきたといわれる、通称“ブラック企業”の代表格。しかし、過酷な労働環境が従業員離れを引き起こし、それを食い止めるために時給をアップ。結局は、人件費の増大に苦しめられるという悪循環がうかがえる。 「飲食店でのアルバイトの平均時給はここ2年ほど右肩上がりで、20円以上も増えています。ほかでも時給が上がっているのですから、ひとつのバイト先にとどまる理由がなくなり、ちょっと過酷だとほかへ移るという現象が起きているんです」(経済紙記者) 実際、ワタミだけでなく牛丼チェーンの「