耳が長いから,ミミガーです――「洞窟物語」は意外にも行き当たりばったりで,多くの人に助けられた作品だった。原作者の天谷大輔氏が語る制作秘話 編集部:Ky ライター:小倉正也 2004年,PC向けにフリーウェアとしてリリースされた「洞窟物語」は,日本のコアなレトロゲームファン,そして北米のゲーマー達の間で高い人気を獲得した。ドット絵の2D横スクロールアクションは,当時すでに過去のものとなっていたが,むしろそれがファンに響いた。可愛らしいグラフィックスながら,道すがらで登場人物が犠牲になっていく少しダークな物語も,人気に一役買っていたと思われる。 原作「洞窟物語」のオープニング 北米ではPixelという愛称で親しまれる天谷大輔氏は,この洞窟物語をほぼ独力で作り上げた人物だ。2011年には,著名なクリエイター陣が登壇をすることで知られるGDC(Game Developer Conference)