バングラデシュのビル崩壊事故で同国当局者は5日、死者が610人に達したと明らかにした。事故現場では傷みの激しい遺体も見つかっており、身元確認が難航するケースもあるという。これまでに2400人以上が救助されたが、大半が負傷している。 死者数が441人に達していた2日の時点で軍当局者は、さらに約150人が行方不明との見方を示したが、事故発生当時、縫製工場などが入ったビル内に何人がいたか明確でないため、正確な不明者数は分かっていない。 政府の調査委員会は、ビル上層階の自家発電機4台と、ビル内の縫製工場従業員が使っていた千台以上のミシンが、停電後に一斉に作動して振動を起こしたことが事故原因となった可能性があるとの見方を示している。 捜査当局はこれまでに、ビル所有者や縫製工場の経営者らを過失致死容疑などで逮捕している。(共同)