ミステリアスな表情を持つ官能的な裸婦像は、この画家の特徴として知られるところ。 三美神という神話をモチーフにしているが、そのポーズや画中にちりばめられた要素は全くステレオタイプなものではなく、この画家の謎めいた作風の魅力が遺憾なく発揮されていると言われる。 そもそも誰がどういう目的のために注文したものかは不明だ。 しかし、縦37センチ、横24.2センチという小品であることからも、恐らくは当時のコレクターがプライベートな空間で愛でるために制作されたのではないかと推測される。 以来一度も一般大衆の目に触れることなく、昨年まではフランスの蒐集家の所蔵になっていた。それがこのたび、ルーブル美術館の所蔵品として展示されることになったのである。 ルーブル美術館初の一般からの寄付金
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