大阪在住で全国に食品をタンクローリーで運んでいるトラック運転手、藤本敏文(ふじもと・としふみ)、46歳。彼の日常は、朝から晩までひたすらアクセルを踏み続け、時間内に荷物を届けるために必死に働く一般的なサラリーマンだ。趣味は、狩猟。仕事の無い休日には、兵庫県の山奥を目指し、仲間と共に山の中で狩猟に励む。腕前は一流。仲間からのも評価も高く、彼は山のことを知り尽くしている。 私も狩りに同行した。かなり細い道を、四駆で登り、着いたのは山の頂上付近。さらに、そこから急斜面を登る。藤本氏の足取りは速く、不安定な足場にもビクともしない。狩りが始まり、数分。2匹の鹿が走ってきた。藤本氏は、引き金を引くものの、素早く逃げる鹿を捕らえることはできなかった。では、そんな藤本氏がなぜ世界で注目をされているのか。その理由は、彼のもうひとつの趣味にあった。 その趣味は、 戦場に行くこと …だった――