事故発生から1か月。事態収束の見通しが見えない東京電力福島第一原子力発電所。 長期間にわたって避難生活などを強いられている周辺住民にとって、いまもっとも知りたいのは、いつ事態が収束するのか、安全な状態になるまでにはどれくらいの時間がかかるのか、という見通しです。 その手がかりとなるのがいま原子炉の状態がどうなっているかという情報です。 国や東京電力は、核燃料が損傷していることは認めていますが、データが限られているとして、具体的な状態を説明できる状況にはないとしています。 これについては専門家の間でも見解にかなりの幅があります。 その中で国の原子力安全委員会の元委員長の松浦祥次郎さんは、安全を重視し、より厳しい状態を想定すべきだとしています。 公開されているデータをもとに松浦さんら研究者が想定している原子炉の状態です。 まず、燃料棒が集まって出来た炉心は、原子炉の水位が下がって露出したことで