多くの品種があるイエネコが、どのように世界に広がったのかを知るDNAの「目印」を、京都大などのグループが見つけた。英科学誌サイエンティフィック・リポーツ電子版に発表した。 イエネコはネズミ対策のため約1万年前に中東で家畜化され、現在は世界で約100品種に分かれたと言われる。一部のネコは航海で北米に渡ったり、仏教徒が経典を守るため東アジアに連れて行ったりしたとされるが、詳細はよくわかっていない。 研究グループは、哺乳類のDNAの中に、進化の過程でウイルスから取り込まれた部分が約1割含まれていることに着目。イエネコのDNA中にあるウイルス由来の5カ所を「目印」に特定した。日本の三毛猫、中東のペルシャなど19品種で「目印」の有無を調べたところ、欧米のネコは半数で見つかったが、中東を除くアジアのネコは4%にとどまった。中東から東西に広がる際、西に移動したネコのDNAにウイルスが取り込まれたことを裏
昔からネコは、幸運や商売繁盛を呼び込む「福ネコ」としてかわいがられ、魔除けや疫病払いの効果があるとされてきた。一方で、「妊婦がネコを触ると流産する」とする警告もある。ほとんどは、ペットの癒し効果とか、迷信として片付けられてきた。しかし、この2~3年、欧米の研究者からネコのもつ不思議な力の源泉が、病原体の原虫にあるのでは、とする説が提唱されるようになった。 行動を変えるドーパミン仮説 まずこの仮説のさわりを紹介しよう。動物に寄生する微生物の一種にトキソプラズマという原虫がいる。人をはじめさまざまな動物に寄生するが、最終的にはネコ科の動物が宿主になる。むろん、飼いネコも宿主になり得る。 健康なネズミはネコの尿の臭いには敏感で、ネコの出没する場所は避けて行動する。天敵のネコに食べられないような回避行動を身につけたのだ。ところが、ネコのフンを食べることなどでトキソプラズマに感染したネズミは、行動が
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