カリブ海の英領バージン諸島などのタックスヘイブン(租税回避地)に設立された21万余の法人に関する電子ファイルを、南ドイツ新聞と非営利の報道機関「国際調査報道ジャーナリスト連合」(ICIJ)が入手した。中には、ウクライナのポロシェンコ大統領やサウジアラビアのサルマン国王、ロシアのプーチン大統領の友人らの関係会社の記録が含まれていた。 タックスヘイブンは、法人税や所得税の税率がゼロか極めて低い国や地域。脱税や資金洗浄の温床になっているとの批判も根強い。近年、多国籍企業や富裕層がタックスヘイブンを使って合法的に租税を回避することで各国財政が悪化しているとして問題化。乱用を防ぐためのルール作りが国際社会で検討されている。 今回ICIJが入手したのは、タックスヘイブンの会社設立などを手がけるパナマの法律事務所の膨大な内部ファイル。1977年から2015年にかけて作られた文書やメールで、バージン諸島や