三重大学(内田淳正学長)は、三重県の教員採用試験に合格した学生らを全員受け入れ、2年間の研修をする「教員養成大学院」(仮称)を設置する案をつくり、文部科学省に示した。2年のうち、1年を教育実習にあてる予定だ。民主党が目指す教員養成6年制導入をにらんだもので、今後、こうした制度を全国の教員養成大学や学部に広げたい考えもある。 文科省は年明けにも有識者らによる会議を設けて制度設計の本格検討に入る。ただ、三重大の案が実現するかどうかは、この議論の展開次第とみられる。 三重大の案によると、教員養成学部や他学部で教職課程の単位を取得した学生に「仮免許状」を与えて採用試験の受験資格にする。さらに、都道府県や学校法人の採用試験に合格した学生すべてがその自治体に設けられた「教員養成大学院」に入学するという仕組みを想定している。 たとえば、三重大の場合、三重県の採用試験合格者を、いったん大学院に集める