血液製剤やワクチンの国内有力メーカー「化学及血清療法研究所」(化血研、熊本市)が、20年以上にわたって不正な方法で製品をつくっていたことが判明し、現在も10製品が出荷できないでいる。化血研は近く、第三者委員会による調査の結果を発表する。 厚生労働省は、流通中や出荷予定の化血研製の血液製剤12種類とワクチン10種類、その他7種類の計29種類について、9月までに出荷自粛を要請。安全性が確認された製品や緊急性の高い製品を順次解除しているが、まだ血液製剤7種類とワクチン3種類は出荷が止まっている。 B型肝炎ワクチンは国内シェアが8割。宇都宮市内のある診療所は在庫がなくなり、予約の受け付けを中止した。インフルエンザワクチンと4種混合(百日ぜき、ポリオなど)ワクチンは解除されたものの、一部の医療機関では予約延期などの影響が出た。 血友病患者に必要な血液製剤も条件付きで解除された。ただ荻窪病院(東京)の