ドイツはハルバーシュタットの廃教会で、ジョン・ケージの"Organ2/ASLSP(オルガンの2乗/可能な限り遅く)"のコンサートが進行中だ。2001年に始まったこのコンサートもこれまでに2音が演奏され、終了まで残すところ636年となった。1年半の最初の静寂の後2003年2月始まったG#-B-G#の音に7月5日低音のE-Eの音が加わり、現在も鳴り続けている。 このコンサートのために特別製のオルガンが作られた。鍵盤はおもりで押したまま固定されるようになっており、今後必要な音に応じてパイプが付け加えられるようになっている。 「これには哲学的な背景があります。我々の住む多忙な時間の中で、遅さの中に静けさを見いだそうとしているのです。」とコンサートを支えている財団の運営に関わっているGeorg Bandarauさんは語る。「639年のうちには、平和な世になっていることでしょう。」 コンサートは200