外観はそのまんまステッキである 柄の部分が太く、遠くから見ると和傘のようだ。我々がふだん傘のどの部分を見て傘と認識しているかを実感する瞬間だ 濡れた雨傘というのは、持ち運ぶ際に非常に厄介な存在だ。特に満員電車の中など、すれ違いざまに他の人の衣服を濡らしてしまいそうなシチュエーションであれば、いちいち気をつかわざるを得ない。 しかし、かといって常にカバーやビニールをかぶせて水滴をガードするというのは、ややナンセンスな話だ。過去に本連載で紹介されている「アンブレラカバー」のようなアタッチメントもあるにはあるが、常時装着しておくにはやや難がある。 そうした発想からか、傘そのものの構造を根本的から見直した製品が登場した。ステッキ傘「パラドス」がそれである。 この製品は、折りたたみ時にはステッキのような外観をしている。グリップ部をスライドさせることで、筒状になった本体の先端からスルスルッと傘の骨組み