今のままでは、ただ高そうな背広を着ているおじさんのままで終わる--。田中真紀子衆院議員(元外相)から代表質問(1月29日)でそう揶揄(やゆ)された麻生太郎首相。庶民感覚と離れた言動が批判されがちな麻生さんだが、そのファッションの値段をチェックしてみた。【中川紗矢子】 東京都港区の明治神宮外苑イチョウ並木のすぐそばに、麻生さん行きつけの「テーラー森脇」がある。80年以上の歴史がある老舗紳士服店だ。社長の森脇精一郎さんは田中議員に「高そうな背広」などと品質の良さを指摘されたことについて「私にとってはうれしいことですけどね」と複雑そうな表情を浮かべた。 麻生さんが初めて同店を訪れたのは学習院大学生時代の45年ほど前のこと。吉田茂元首相の三女で母親の和子さんに連れられて来たという。以来、スーツ換算にして、毎年4~5着は作っており、スーツやジャケット、ズボンは、いつも同店のものだ。 ●英製の金ボタン