インバウンド(訪日旅行)ブームが続く沖縄で、海外ではなじみが薄い飲食店の「お通し」をめぐるトラブルが相次いでいる。「注文していない」と店員に怒りをぶつける観光客がおり、外国人向けに多言語の注意書きを用意するなど、店側は対策を講じている。料理や食事マナーを解説するガイドを派遣するサービスを提供する業者も登場した。日本の食文化を理解してもらおうと飲食店側は工夫を凝らしている。 建て替え工事に伴って仮店舗に移転した第一牧志公設市場近くにある那覇市松尾の居酒屋「若獅子WAKASHI」は今年1月、お通しに関する注意書きを常備した。「全てのお客さまから500円ずつテーブルチャージを頂いております。テーブルチャージには、お通しの料金が含まれています」という内容を、日本語のほか、英語、中国語、台湾語、韓国語で記した。 店主の渡嘉敷翔太さんは「外国人観光客の方からお通しに関する苦情を受けることが多かった。ト