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2011年11月16日のブックマーク (3件)

  • 記憶の話

    記憶のメカニズムについては心理学の初期から、いろいろな立場の人が色々 な実験を行って、その秘密に迫っています。 ●プラナリアの実験 例えばある人はプラナリアを使った実験をしています。あるプラナリアに 条件反射をしこんだ上で、そのプラナリアを別のプラナリアにべさせます。 するとべたプラナリアはべられたプラナリアが学習していた条件反射を 覚えているのです。 つまりこのような原始的な動物においては、かなり単純な仕組みで記憶が 保持されていることが想像されます。しかしこの手の現象は高等生物では 起きません。 昔は人間でも戦争で死んだ勇者の肉をみんなでべて、彼の勇気を分けて もらおうとした風習などもあったようですが、残念ながら、人間では他人を べてその人の能力を獲得することは不可能です。恐らくこれはプラナリア と人間ではべる時の消化の仕方が違うからでしょう。プラナリアが恐らく 組織をあま

  • 感染のスピードと同じ早さ『コンテイジョン』 - シン・くりごはんが嫌い

    『コンテイジョン』鑑賞。 ハリウッドにおいて、ティム・バートンと並び、作家性と娯楽性を兼ね備え、特異なポジションについているソダーバーグ監督最新作。原因不明の感染症が世界中を襲うというシンプルなプロットの作品。 新種の細菌による感染症が猛スピードで全世界を襲い、その感染が広がっていく様を、たくさんのキャラクターの視点から描き、それが感染の時系列と繋がっていくという巧みな編集によって映画は構成されている。感染の原因になった女とその夫、そして専門家、医者、ワクチンを作る男、さらにそのワクチンを得るために関係者を誘拐する男などなどキャラクターは多種多様であり、舞台も全世界を縦横無尽に駆け回る。豪華スターを共演させることで、少ししか写らないようなキャラクターにもインパクトを持たせ、ただの顔見せでないことをアピールするあたりもさすがソダーバーグという感じでぬかりない。実際、とてつもない人数が出ている

    感染のスピードと同じ早さ『コンテイジョン』 - シン・くりごはんが嫌い
  • 被災地に「行けなかった」人にぜひ観て欲しい、震災直後の被災者と私たちの感情を閉じ込めたような映画『大津波のあとに』『槌音』

    被災地に「行けなかった」人にぜひ観て欲しい、震災直後の被災者と私たちの感情を閉じ込めたような映画『大津波のあとに』『槌音』 2011.11.16 石村 研二 石村 研二 『大津波のあとに』 カメラはおずおずと被災地へ向かう。最初のカットは津波被害にあった仙台市の荒浜地区の風景。道沿いの光景が淡々と映し出される。 「淡々と」とは書きましたが、そこに映っているものは圧倒的な破壊のあとであり、ひっくり返り押しつぶされた車やどこからか運ばれてきた家の屋根が重なりあい、想像したことすらないような景色がそこにあるのです。 撮影者は無言のまま、仙台から北へと向かいます。東松島から石巻へと、少しずつ被災者に話を聞くこともできるようになりながら、同時にまだ遺体の回収が行われているような場所へ足を踏み入れ、その風景と人々を記録していきます。 被災者でもなく、直後に被災地に行ったわけでもない私のような観客はスク

    被災地に「行けなかった」人にぜひ観て欲しい、震災直後の被災者と私たちの感情を閉じ込めたような映画『大津波のあとに』『槌音』