【ワシントン=大内清】岸田文雄首相が11日に演説した米議会は、共和党のトランプ前大統領の影響下にある保守強硬派議員らの抵抗でウクライナ支援などの重要法案を可決できない事態が続いている。ジョンソン下院議長(共和)は、トランプ派からの突き上げで解任の可能性も取り沙汰される。米国が引き続きグローバルな指導力を発揮することを求めた首相のメッセージは届くのか。 拍手を送らない議長「今日のウクライナは明日の東アジアかもしれない」。米国が主導してきた国際秩序の維持と、ウクライナ支援強化の重要性について訴えかけた首相の言葉に、演壇背後の議長席に座るジョンソン氏は拍手を送らない場面もあった。隣のハリス副大統領や民主党議員ら議場の大部分がスタンディングオベーションで賛意を示したのとは対照的だった。 米下院議長のジョンソン氏(AP=共同)ジョンソン氏の非礼ともとれる態度の背景には、党内基盤の弱さがある。 ジョン