しかし、シリア人がイスラム法を望まないとしたらどうだろう? 「それを決めるのはシリア人ではない。なぜなら、イスラム法を施行するのはイスラム教徒だからだ」。十分にイスラム化されていないという理由で母国を離れた欧州出身の戦闘員はこう言う。その戦闘員は、「シリア人を、斬首するより教育したい」と話している。 ISは、過去数世紀の歴史に対するイスラム教徒の反応が最も過激な形で表れたものだ。この間、繁栄する西欧を横目に、イスラム世界は衰退していた。 1つの考え方として、この衰退はカリフ制とシャリア(イスラム法)の支配が行われなくなったせいだとするものがある。最後のカリフ制は、1924年にトルコの世俗的近代化主義者のムスタファ・ケマル・アタチュルクによって廃止された。 大半のイスラム教徒は、ISの思想のほとんどと、その凄惨な手法のすべてを拒否し、ISを単純に犯罪者集団と見なしている。しかし、ISは実際に
