山内 あ、ほんまですか。うれしい。 ── 富士山の上の方にいたはずの山内さんが、 どうしてモンゴルへ‥‥ というところから、聞いてもいいですか。 山内 ぼくね、前にも言ったかもしれないけど、 富士山の山小屋での生活で 「あ、自分は宇宙の一部だったんやな」 って、パーンと感じたことがあるんです。 ── ええ、言ってましたよね。以前。 山内 目の前で雲がうごめいてるような場所で、 毎日、雨水を集めたりしていたら、 大きな自然の循環の中に 自分はいたんだなっていうことを知った。 でも、それなら、どうしてぼくら、 自然や宇宙と 「対立してる」って思うのかなと。 ── なるほど。その「一部」なのに‥‥と。 「自然vs文明、宇宙vs人間」 みたいな二項対立はちがうだろう、と。 山内 自然ってすごいねって思うのも同じです。 自然を別物としてとらえてるわけです。 だから自然と共存するっていう言葉にも、 違
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