近世のペスト医師が着用を義務付けられていたマスク。 鳥のくちばしのように尖った部分が特徴で、ここに空気感染防止のためのハーブや香料などを詰める。ただし当時は空気感染と言う概念は無く、瘴気(悪い空気)を吸ったから病にかかると言う思想や、悪魔による症状と考えられたりもしていた。 ペスト医師は古くから存在しているが、このマスクが登場したのは17世紀で、シャルル・ド・ロルムと言うフランスの医師が発明し、急速にヨーロッパに広まっていった。 場所や時代によりペスト医師は様々な姿をしていたとされるが、創作においてはそのわかりやすさと印象からか、ペストマスクを装着していることが多い。 実際の効果はあやしい物で、効果はほぼ無かった物と思われる。 (病原菌が発見されるのは19世紀になってからなので、やむを得ない部分ではあるが。) ただ、その一見不気味でインパクトのあるデザインに魅了される者も多く、ペスト医師が